Patella Luxation 膝蓋骨脱臼
いわゆる「膝のお皿」である膝蓋骨が内側または外側にずれてしまう病気で、外傷あるいは先天的な要因で起こります。
重度の場合は外科手術による整復が必要となりますが、軽度の場合では強い痛みの症状などがなく、なんとなく歩けている事が多いため「様子を見ましょう」「ひどくなる様なら手術を考えましょう」「サプリメントを飲みましょう」と言われることが多い疾患です。
ですが、劇的な症状がない場合も、膝の違和感は存在しており、本人の歩きやすい方法をとってしまうことにより体の歪みや、別の足への負担につながってくるケースも非常に多く認められます。リハビリテーションでは脱臼を完全に治すことはできませんが、膝周囲の筋肉を鍛えることで、サポートしたり、早期に患肢以外の場所への負担を軽減することで、今後の悪化予防、関連疾患を軽減させることが可能です。
Intervertebral Disk Disease 椎間板疾患
代表的な疾患は椎間板ヘルニアです。背骨(脊椎)の間でクッションの役割をしている椎間板の突出・逸脱により、神経を圧迫してしまうため、神経伝達がうまくいかず、麻痺などの運動障害が起こる病気です。
部位や圧迫度合いにより重症度や症状が異なり、重度な場合はできるだけ早期に手術を行いますが、軽度な場合は内科療法(安静、投薬)による治療が行われることもあります。治療によって完全に回復するとは限らない疾患であり、再発することも多い疾患です。
リハビリテーションでは正しい姿勢や歩き方を早期に学習させることで、より良い回復をサポートします。麻痺が残ってしまうなど回復が困難なケースでも、身体の他の部位への影響を軽減するためのケア、サポートを行います。
Osteoarthritis 変形性関節症
シニアの犬猫の多くが罹患していると言われている疾患で、加齢などが原因となり、関節が徐々に変形することにより慢性的な痛みを生じます。
犬猫の慢性痛の症状は見逃されやすく、「年だから仕方ない」と思われて見逃されていることも多いです。診断された場合でも完治できる疾患ではなく、生涯付き合っていく必要のある疾患です。
痛みがひどい場合には痛み止めを処方されたり、サプリメントにより症状の緩和をはかることが多いです。
リハビリテーションでは変形により痛みが出ている部分だけでなく、体全体へのケア、温熱療法による痛みの緩和、適切な運動による悪化の防止などを行います。
整形疾患、神経疾患だけでなく、内科疾患をはじめとした様々な疾患に対してリハビリテーションで補助ができる可能性があります。
食事や運動のアドバイスも行っていますので、一度ご相談ください。